私の3.11まんまるリレー かな


【私の3.11まんまるリレー〜志田香奈〜】
まんまる運営スタッフによるリレー連載。今日の担当は志田香奈です。※以下、長文です。また震災当日の表現を含みます。被災の程度、内容を比べるものではありません。現在の、まんまる運営スタッフとしての気持ちを読んで頂けたらと思います。
震災があったとき、私は大船渡の自宅にいました。2歳の娘と3か月の息子と一緒にお昼寝しているときに地震が起きました。すぐに高台にある親戚の家に避難し、自宅は津波で流れてしまいました。
私は当時、陸前高田市役所で働いていました。陸前高田市役所は、津波でたくさんのひとが亡くなっています。私が働いていた福祉の課は1階にあり、市役所を訪れた人たちを優先的に助けたと聞いています。そして、福祉で働いていた人たちが多く亡くなっている現実。その中には私が親しくしていた女性もいます。その女性のお腹にはあかちゃんがいました。
その中で、私は助かっています。「なんで私だけ…」と思うこともありました。でも、息子が生まれてくれて、育児休暇中だったから助かった命なんだと今は思います。
私の父は、息子が生まれた同じ年に病気で亡くなっています。息子は父の生まれかわりだと思いました。父が亡くなり、生まれかわって息子が生まれ、生まれたことで私の命がある…その命の廻りがあるのだと。
妊娠中になくなった彼女の分も「女性としての命」を一生懸命生きると決めました。そして、「生かされた命」だからこそ、これから先の「出会い」を大切に生きていこうと決めました。
あれから5年。私は、みよこさんはじめまんまるのみんなと出会い、助けられ、ここにいます。震災後、5年頑張り続けて、まんまるでやっと弱音が吐けました。まんまるには寄り添ってくれる人がいて、「そうだよね」って言ってくれる。「それでいいよ。」って言ってくれる。そして、安心してまた一歩踏み出して前を向くことができるんです。
それが「まんまる」。そうやってたくさんのママたちを支えたい。

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