私の3.11まんまるリレー ゆうこ


【私の3.11まんまるリレー〜千田優子〜】
まんまる運営スタッフによるリレー連載。今日の担当は副代表で助産師の千田優子です。※以下、長文です。また震災当日の表現を含みます。被災の程度、内容を比べるものではありません。現在の、まんまる運営スタッフとしての気持ちを読んで頂けたらと思います。
震災の日は、4番目が1才になった翌日でした。卒園が近い次女の幼稚園の迎えから帰り、次女を家に入れ、眠ってしまった長男と三女を車から降ろそうと、もう一度庭に出たときでした。突然の大きな揺れに靴もはかずに飛び出してきた次女を抱きしめしゃがみこみました。揺れがおさまってすぐに三人を隣の実家にあずけ、長女を小学校に迎えに行きました。泣き続ける子どもたち、割れたガラス。長女を連れて信号の消えた道路を帰りました。
私の住む地域は停電のみで、水もガスも使えました。電気が得意な義父が自家発電してくれたので、小さな灯りも灯りました。テレビも見られるようにしてくれ、津波のことを知りました。
日がたつにつれ、助産師の資格ばかりあり、実際に医療現場にいない自分がひどく無力な存在に感じられ、いてもたってもいられず、支援物資を集めたり、沿岸に届けたりし始めました。自己満足だと自分を責めながら、でも動かずにはいられない、そんな落ち着かない状態が続きました。
まんまるの仲間たちが沿岸から避難しているママたちを支援していても、自分は無理だと手を出せない時期もありました。避難してきているママたちと接するのが不安な時期もありました。でも少しずつ無理しないで自分にできることをやっていこうと思えるようになりました。
あれから5年経ち、まんまるはこうして活動を続け、たくさんのママたちに出会ってきました。地道な活動に手をさしのべてくださる方たちに支えられ、今まで続けてこられました。活動を続けてきた途中には、行き詰まったり悩んだりすることもたくさんありました。そのたびにママの笑顔や子どもたちの成長に励まされてきました。
そしていつも「ママの笑顔が、子どもを、家族を、地域を、社会を笑顔にする」と思うのです。なかなか誉めてもらえない、よくやってるね、と言ってもらえないママたちを、ハグして認めて、ちょっと息を抜いてもらえる、そんな居場所をこれからも作っていきたいと思います。子育ては自分の時間を失うマイナスなものではなくて、たくさんの出会いや気づきを与えてくれる宝物の時間です。ただ、そう思えるのはまわりの理解や協力があってこそ。人と人、地域のつながりが希薄になっている現代社会で、まんまるの存在が悩みながら子育てしているママたちの支えになれたらと思っています。
私にとってまんまるは「ママが笑顔になれる場所」です。これからも地道にがんばってまいります。サロン、イベントへのご参加お待ちしております!そしてご支援、ご協力よろしくお願いいたします!

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